コラム

社員の勤務態度が気になった時の7大チェックポイント

社員が何かと問題を起こす、真面目に働かない、元気がない、社員の勤務態度がどうも気になる、けれど、どう対処すればいいか、法的に何ができるのかわからない。早めに対応しないと、会社に大きな影響を及ぼす場合があります。本日は、社員の勤務態度が気になった時のチェックポイントを7つご紹介します。

1 遅刻・早退・欠席

社員が遅刻や早退、欠席した場合、その時間は働いていないということになります。このようなことを無断でしていたり、会社のルールどおりの申請をしていなかったりする場合には、ルール違反をして働く債務を逃れていることになるので、会社がきちんと指導や懲戒をする必要があります。

また、ルールどおりに事前の申請をして遅刻・早退・欠勤をする場合でも、その頻度が高い場合には、健康面の問題などがひそんでいる可能性があるので、事情を聞くなどの支援が求められます。

2 早出・残業

早出や残業には、残業代の発生が伴います。会社の指示で早出や残業をさせた場合なら構いませんが、勝手に朝早く出社し、タイムカードを押してから始業までダラダラしていたり、大して時間のかからない作業をダラダラとやっていて残業していたりすると、無駄な残業代が発生することになります。

実際には仕事をしていなかったり、無駄な時間を過ごしていたりしても、いざ裁判になると、タイムカードの時間での残業代が認められてしまいます。無駄な早出や残業をしている場合には、辞めるようきちんと指導を行い、事前の許可制を導入するなど対策が必要です。

3 反発的な態度

会社の指導や指示に社員が反発するのは、業務上の指示違反になります。単に態度が生意気だとかいう問題ではなく、会社の指揮命令に反しているのです。また、最終的にはしたがったとしても、いちいち反発するのは、集団を指揮する会社の命令系統を乱すことになるので、やはり許されるものではありません。反発する社員に対しては、毅然と会社の指揮・ルールにしたがわなければいけないことを指導し、指導をしても改善しない場合は懲戒をしなければいけません。このような指導をすると、「だって会社のやり方が……だから」「他の社員はこの前こんなことをしていた」などと、会社や他の社員など、他のことを引き合いに出して責任転嫁する場合があります。そのような場合も「だからといって今あなたが会社の指示にしたがわなくていい理由にはならない」ということを明確に示しましょう。

4 仕事のミス

仕事のミスが多い社員の場合、まず、ミスの原因を探るべきです。本人にヒアリングする他、仕事の流れを見直す必要があります。なぜなら、仕事のミスの場合、会社の方にミスが起こりやすくなるような原因がなかったか、会社が社員の教育をきちんとしたかが問題となるからです。会社の側の改善の努力や検証をせずに、はじめから社員に責任を押し付けるような対応はいけません。指導しているのに、ミスが改善しないという状況が何度か繰り返されて初めて、人事評価を下げたり、懲戒したりすることが認められるといっていいでしょう。

5 仕事のスピード

仕事のスピードは、仕事のミスよりもさらに基準があいまいで、会社の側に慎重な対応が必要になります。仕事のスピードに関しては、そもそもいつまでにやるという明確な基準や期限を設定していなかったり、あっても会社の求める水準が高すぎたりするなど、その時抱えている他の作業の状況によっても変わります。そのため、まずは社員本人にヒアリングして原因を探り、仕事の流れの見直しを行い、他の作業を減らす、スキルアップにつながる指導をする、作業の優先度を明確に指示する、期限を明確に指示するなどを実践しないといけません。このような対策を実施したのに、目標どおりの期限で作業を終えられないという状況になって初めて、人事評価を下げたり懲戒するという段階に踏み込めるのです。

6 羽振りがいい

社員の収入は会社からの給料なわけですから、会社は社員の財布事情をおおよそ把握していることになります。そうすると、給料のわりに羽振りのいい言動がある場合には、注意が必要です。最悪の場合には、横領や社内での窃盗を疑わなければいけませんし、会社に報告なく副業をしている場合もあります。

副業は原則として自由ですが、総労働時間、疲労の蓄積の度合い、社会保険の手続、会社の秘密が漏洩される危険性の有無等の関係から、副業を申告させ、許可制にしているのが一般的です。副業が発覚した場合には、きちんと副業先、仕事の内容を申告させましょう。

7 元気がない

社員に元気がない場合、病気やメンタルヘルス、いじめやハラスメントの有無を疑わなければいけません。これらの問題が発生した場合、これに対処して社員が健康、安全に勤務できるようにするのは、会社の義務(安全配慮義務)だからです。一方で、これらは社員にとってはプライバシーにかかわる情報ですし、言いたくない情報でもあります。本人から事情を聞く必要がありますが、個室で行うなど、他の社員に目立たないよう慎重な配慮が必要です。

病気やメンタルヘルスの場合には、医師の診断や本人の希望を聞いて、今後の仕事の仕方を話し合いましょう。休職制度など、会社に利用できる制度があるかの確認も必要です。

いじめやハラスメントの場合にも、本人の希望を聞きつつ、加害者との隔離の方法や加害者への聴取の方法を検討します。

これらの対処で大切なことが、2つあります。1つは、会社の安全配慮義務です。社員の不調や被害がある場合に、健康安全に働けるよう、臨機応変な対処が必要です。もう1つは、社員本人の意向の尊重です。時には良かれと思って会社がしたことで、社員の心情が傷ついて深刻な対立に発展することもあります。社員の意向、また、客観的な資料として診断書の内容をよく検討するようにしましょう。

8 まとめ

今回、社員の勤務態度について代表的なチェックポイントを7つご紹介しました。人によってはこれらの問題が複合的になっている場合も多くありますので、「どうしたらいいのかわからない」と混乱してしまうかもしれません。まずは問題を1つ1つ分析して対処するようこころがけましょう。

   
    
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